学会プログラム編集のための覚え書き

(2005年4月、領域11世話人)

 これはプログラム編集の際の手順と注意点をまとめたものである。手順に変更があれば修正し、トラブルが生じた場合はその対策を付け加えておくことで、同じトラブルが繰り返されるのを未然に防ぐことができるであろう。

 プログラム編集会議では、講演申込票と受付後の変更等のメモが用意されている。一つの講演に一枚の申込票が対応し、申込票には講演のタイトル、講演要旨、希望するセッションなどの情報が書かれている。編集会議ではこれらを使ってプログラムを編集する。その手順は以下の1)-5)のようなものである。

 

1)講演申込票の希望するセッションの欄を見て、講演をセッション毎にまとめる。 この際、基本的には講演者の希望するセッションに入れる。ポスターセッション、英語セッション、合同セッション等を希望するものが、一般セッションに混入しないように注意する。

注意点:

・この段階でミスがあると後の様々な混乱の元になるので、この作業は慎重を要する。セッションへの仕分けが済んだ段階で、一旦全員で確認した方がいいであろう。

・講演数が中途半端な場合には関係する世話人と相談して他の適当なセッションと一緒にまとめる。

・講演申込後の変更、講演日に関する希望などのメモがあるはずなので参考にする。

・講演申込票が英語で書かれており、発表も英語であると思われるものでも、英語セッション希望の欄にチェックがいれられていなければ通常の講演として扱う。

・チェックの入れ忘れが疑われる場合も、基本的には申込票に書かれている通りのセッションに入れる。ただし、明らかに講演者の記入ミスであると思われる場合、または内容的に不適切であると思われる場合には、世話人で相談して適当なセッションに移動する。

・講演数が少なくて合同セッション等が成り立たない場合は、それらの講演は該当する一般セッションの中に入れる。

・35mmスライド等の機材が必要な場合には、後の3)でこれについて確認が必要である。

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2)申込票の講演要旨を読んで各セッション内での発表の順序を決める。

注意点:

・講演数が14以上のセッションは午前中9:00-12:30の枠に入らず午後のセッションになるので、講演の順序を決める際にはそれを参考にできる。

・申込票を詳しく読んだ結果、別のセッションへの移動が必要だと思われる場合は、関係する世話人と相談して移動する。これ以降の移動は混乱の原因になることがあるので注意を要する。

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3)会場とそれぞれの収容人数を確認してから、各セッションの会場、順序、全体の日程を決め、一覧表に記入する。参加者の重複するセッションが同じ時間帯に重ならないようにする。シンポジウム、総合講演などあらかじめ日時の決まっているものがあるので注意する。またインフォーマルミーティングの日時、会場と開始時刻を決める。

注意点:

・PostItのように小さなカードにセッション名を記入して並べ替えると手早くできる。

・ポスターセッションと他の口頭発表とは出来るだけ重ならないのが望ましい。

・シンポジウム、招待講演等は、提案書にある部屋の希望収容人数を確認し、必要があれば事務局に相談して広い部屋を確保する。

・領域のインフォーマルミーティングがある日は、セッションの終了時刻に大きなばらつきのない方がミーティングに参加しやすい。

・35mmスライド等の機材を必要とする講演がある場合には該当する会場でそれが使用可能であるかどうか確認する。

・部屋の割り振りについては編集会議当日でも事務局や他領域と交渉の余地があるようである。その際、黒板に掲示される部屋割りが参考になる。

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4)申込票をセッション毎にまとめ、束にして表紙をつけ、表紙に必要事項を記入する。具体的には、セッションのタイトル(例えば「非平衡基礎論」)、3)で確定した日付午前午後会場名、開始終了時刻、休息時間、講演の順序、座長を順序をつけて三名推薦して氏名所属会員番号を記入(メールアドレスは事務局が入れてくれるので不要)、そのセッションの担当世話人の名前とメールアドレス、最後に右上に講演件数(これを忘れやすい)。該当しない部分は空欄でよい。次にすべての申込票の左下に決定した講演番号(例えば「25aYC2」)を記入する。完成したら表紙のコピーを二枚とって、一枚は担当世話人が、もう一枚は5)の校正責任者が保管する。表紙をつけた申込票の束は事務局に渡す。

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5)校正責任者を決めて事務局に伝える。校正責任者は校正の時期(講演概要の締め切りの頃)に常に連絡のとれる者でなければならない。プログラム編集上必要な情報は校正責任者のところにまとめておく。

注意点:

・校正責任者はメールアドレスに加えてFAX番号を他の世話人に知らせておく。

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6)物理学会から校正刷りが送られてきたら、各人の担当部分を確認する。

注意点:

・修正点がある場合はその箇所を指摘したFAXとメール、修正点のない場合はその旨のメールを、校正責任者に送る。

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その他:

・ミスを減らすという視点からも、特定の世話人に仕事が偏らないようにする。そのために編集会議では、最初の分担をスムーズに行うため、第一キーワードごとのおよその講演数を記載したリストを用意しておくと良い。

・編集会議のあとプログラム校正までの間は講演を移動することが(望ましくはないが)可能である。ただし、日程について既に講演者に連絡が行っており、セッション全体を入れ替えることが出来ないので、講演を追加したセッションの後の昼休みが短くなるなどの影響が避けられない場合がある。それ以降に変更が必要であれば当日の掲示で対応する。

・特定の講演日を希望している申込票がある場合には、可能な範囲で対応することが望まれるであろうが、プログラム全体にマイナスの影響を及ぼすようであれば希望に添えないことはやむを得ない。この場合、参加者が重複するであろう別のセッションの最後に配置(セッション最後の講演は移動と取り消しが容易である)しておき、後で担当世話人が本人と連絡を取って、そのままのセッションでの発表、登壇者を変更して本来のセッションで発表、ポスターセッションへの移動等で対応することが出来る。しかし、講演日を指定した申込票が多数あり対応できない場合には、一括して希望を考慮しないことも選択肢としてはあり得る。

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